「腰が痛いけれど、病院まで行くのが大変……」
「肩こりや膝の痛みで整形外科を受診したいけれど、仕事や介護で時間が取れない」
このような方にとって、オンライン診療は便利な選択肢の一つです。
一方で、
「整形外科なのに、画面越しで診断できるの?」
「レントゲンやMRIがなくても大丈夫?」
と疑問に思われる方も多いでしょう。
オンライン診療には、できることとできないことがあります。
この記事では、整形外科専門医の立場から、腰痛・肩こり・膝の痛みなどについて、オンライン診療で相談できるケースと、対面診療が必要なケースについて分かりやすく解説します。
整形外科でもオンライン診療を受けられます
オンライン診療とは、スマートフォンやパソコンなどを利用して、医師が患者さんの症状を確認し、診察や治療方針の相談を行う診療方法です。
整形外科では、すべての病気をオンラインだけで診断・治療できるわけではありません。
しかし、患者さんのお話を聞き、症状の経過や痛みの場所、動作による変化などを確認することで、ある程度の判断ができるケースもあります。
特に、
- 腰痛
- 肩こり
- 首の痛み
- 膝の痛み
- 手足の痛み
- 慢性的な関節痛
- 過去に診断された病気の経過相談
- 薬についての相談
などは、オンライン診療で相談しやすい症状です。
腰痛はオンライン診療で相談できる?
腰痛は整形外科で非常に多い症状の一つです。
腰痛の原因には、筋肉や筋膜の緊張、腰椎の変形、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症など、さまざまなものがあります。
オンライン診療では、
「いつから痛み始めたのか」
「腰のどの場所が痛いのか」
「動くと痛いのか、安静にしていても痛いのか」
「足のしびれや痛みはあるのか」
などを詳しく確認します。
症状によっては、オンライン診療で治療方針を相談したり、必要に応じて対面診療や画像検査を受けるべきか判断したりすることができます。
ただし、突然の強い腰痛や、足の麻痺・力が入りにくい症状、排尿・排便の異常などがある場合には、オンライン診療だけで済ませず、速やかに対面での診察が必要です。
肩こりもオンラインで相談できます
肩こりもオンライン診療で相談しやすい症状です。
肩こりの原因は、長時間のデスクワークやスマートフォンの使用、姿勢、運動不足、筋肉の緊張などさまざまです。
オンライン診療では、痛みやこりの場所、症状が出る状況、腕を動かしたときの変化などを確認します。
症状によっては、日常生活での注意点やストレッチ、運動などについてアドバイスすることもできます。
当院では、肩こりや首の痛みに対して、**エコーガイド下ハイドロリリース(筋膜リリース)**も行っています。
筋膜リリースは、筋肉や筋膜の状態を超音波(エコー)で確認しながら、薬液を注入する治療です。
オンライン診療で症状を相談したうえで、実際の処置が必要と判断された場合には、対面での診療につなげることもできます。
膝の痛みもオンラインで相談できます
膝の痛みでは、
- 変形性膝関節症
- 膝に水がたまる
- 半月板の障害
- 靭帯の損傷
- 筋肉や腱の炎症
など、さまざまな原因が考えられます。
オンライン診療では、痛みの場所や発症時期、歩行時の痛み、階段の昇り降りでの症状などについて詳しく確認します。
特に、以前から変形性膝関節症と診断されている方や、慢性的な膝の痛みについて相談したい方には、オンライン診療が役立つ場合があります。
一方で、転倒して急に膝が腫れた、強い痛みで歩けない、明らかな外傷があるといった場合には、対面診療が必要になることがあります。
整形外科のオンライン診療で「できること」
オンライン診療では、主に次のようなことができます。
① 症状について相談する
痛みやしびれについて医師に相談し、症状から考えられる原因や今後の対応について説明を受けることができます。
② 治療方針を相談する
「このまま様子を見てよいのか」
「病院で検査を受けたほうがよいのか」
「整形外科を受診したほうがよいのか」
など、今後の治療方針を相談できます。
③ お薬について相談する
現在使用している薬について相談したり、症状に応じて薬物治療を検討したりすることができます。
ただし、症状や薬の種類によっては、オンライン診療では対応できない場合があります。
④ 対面診療が必要か判断する
オンライン診療の大きなメリットの一つが、「まず医師に相談してみる」ことができる点です。
オンラインで症状を確認し、必要であれば対面診療や画像検査につなげることができます。
逆に、オンライン診療では「できないこと」
オンライン診療には限界もあります。
代表的なのは、
- レントゲン検査
- CT検査
- MRI検査
- 採血などの検査
- 超音波検査を使った詳細な評価
- 注射や処置
- 傷の処置
- ギプスや装具などの処置
などです。
こうした検査や処置が必要な場合には、対面診療が必要になります。
つまり、オンライン診療は対面診療の代わりになるものではなく、症状に応じて上手に使い分けるものと考えていただくとよいでしょう。
こんな場合はオンライン診療より対面診療を
次のような症状がある場合には、オンライン診療だけで済ませず、対面診療を検討してください。
- 強い外傷をした
- 転倒して強い痛みがある
- 腕や脚が明らかに動かしにくい
- 手足に強いしびれや麻痺がある
- 急激に症状が悪化している
- 強い腫れや変形がある
- 発熱を伴う関節の腫れがある
- 排尿・排便の異常を伴う腰痛がある
このような場合には、画像検査や身体診察が必要になる可能性があります。
「オンラインで相談していいのかな?」と思ったら
整形外科の症状は、必ずしも「痛いからすぐレントゲン」というわけではありません。
まず医師に症状を相談し、
「オンライン診療で対応できる症状なのか」
「対面診療や検査が必要なのか」
を判断することも、オンライン診療の大切な役割です。
「病院に行くほどなのか迷っている」
「忙しくてなかなか受診できない」
「以前から腰痛や肩こり、膝痛がある」
という方は、一度オンラインでご相談いただくのも一つの方法です。
当院ではオンライン診療にも対応しています
当院では、整形外科専門医によるオンライン診療を行っています。
腰痛、肩こり、首の痛み、膝の痛みなど、日常生活でよくみられる整形外科の症状についてご相談いただけます。
オンライン診療でお話を伺った結果、対面での診察や検査、処置が必要と判断した場合には、適切な受診方法をご案内します。
また、通院そのものが難しい患者さんについては、訪問診療・往診という選択肢もあります。
「痛みはあるけれど、クリニックまで行くのが難しい」
という方は、無理をして通院するのではなく、訪問診療についてご相談ください。
まとめ
整形外科のオンライン診療では、腰痛、肩こり、膝の痛みなどについて相談することができます。
一方で、レントゲンやMRIなどの画像検査、注射や処置など、対面でなければできない診療もあります。
大切なのは、オンライン診療と対面診療を症状に応じて使い分けることです。
「この症状はオンラインで相談できるのかな?」
と迷われている方も、まずはご相談ください。
オンライン診療を入口として、必要な場合には対面診療や検査、処置につなげる。
それが、当院が考える整形外科オンライン診療の役割です。


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