朝起きると腰が痛いのはなぜ?原因と受診の目安|整形外科医が解説

健康

「朝起きると腰が痛い」
「起き上がるときに腰が痛む」
「しばらく動いていると楽になるけれど、朝だけ腰がつらい」

このような「朝の腰痛」でお悩みの方は少なくありません。

朝起きたときの腰痛には、寝ている間の姿勢や筋肉のこわばりなど比較的心配のない原因もあります。一方で、腰椎の病気や骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折などが隠れていることもあります。

今回は、整形外科専門医の立場から、朝起きると腰が痛くなる主な原因と、病院を受診したほうがよいケースについてわかりやすく解説します。

朝起きると腰が痛い主な原因

朝の腰痛には、さまざまな原因があります。代表的なものを見ていきましょう。

1.寝ている間の姿勢や寝具

睡眠中は長時間同じ姿勢が続くため、腰の筋肉や関節に負担がかかることがあります。

特に、

  • うつ伏せで寝ることが多い
  • 腰が沈み込みすぎる寝具を使っている
  • 寝返りが少ない
  • 普段から腰に負担のかかる姿勢が多い

といった場合には、起床時に腰のこわばりや痛みを感じることがあります。

この場合、起きてから少しずつ体を動かすと痛みが軽くなっていくことが多いのが特徴です。

2.腰周辺の筋肉のこわばり

寝ている間はほとんど体を動かさないため、腰やお尻の筋肉がこわばり、朝に痛みを感じることがあります。

前日に長時間座っていたり、運動不足が続いていたりすると、腰周辺の筋肉に負担が蓄積していることもあります。

「朝は痛いけれど、動いているうちにだんだん楽になる」という場合には、このような筋肉や関節の問題も考えられます。

3.腰椎の変形や椎間板などの加齢変化

年齢とともに、腰の骨や椎間板、椎間関節などには少しずつ変化が起こります。

代表的なものとして、

  • 腰椎症
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 腰部脊柱管狭窄症
  • 腰椎変性すべり症

などがあります。

腰痛の原因は一つとは限らず、こうした加齢による変化に筋肉のこわばりなどが加わって、朝に痛みが強くなることもあります。

4.ぎっくり腰

「朝起き上がろうとした瞬間、腰に激痛が走った」という場合には、いわゆる「ぎっくり腰」の可能性もあります。

ぎっくり腰は正式な病名ではなく、急に起こる強い腰痛を一般的にそう呼んでいます。

重い物を持ったときだけでなく、朝起きた直後など、特別なきっかけがなくても起こることがあります。

ただし、足のしびれや筋力低下などを伴う場合には、椎間板ヘルニアなど別の病気が隠れている可能性もあります。

5.骨粗しょう症による「脊椎圧迫骨折」

特に注意したいのが、高齢の方に起こる脊椎圧迫骨折です。

骨粗しょう症になると、骨が弱くなっているため、転倒などの明らかな外傷がなくても背骨がつぶれてしまうことがあります。

「特に転んだ覚えがないのに、急に腰や背中が痛くなった」

という場合でも、圧迫骨折が隠れていることがあります。

特に高齢の方で、突然強い腰痛が出た場合には、「年齢のせい」「寝違えただけ」と自己判断しないことが大切です。

「朝だけ痛くて、動くと楽になる」なら大丈夫?

必ずしも問題がないとは言い切れません。

朝起きたときに腰が痛くても、体を動かしているうちに改善し、日中はほとんど気にならないのであれば、筋肉のこわばりや腰の関節などが原因となっている可能性があります。

しかし、痛みが何週間も続く、徐々に悪化している、日常生活に支障がある場合には、一度整形外科で相談することをおすすめします。

腰痛にはさまざまな原因があり、症状だけでは原因を特定できないこともあります。必要に応じてレントゲンなどの画像検査を行い、原因を確認します。

このような腰痛は整形外科を受診しましょう

次のような症状がある場合は、単なる「朝の腰痛」と考えず、整形外科を受診してください。

特に注意したい症状

  • 安静にしていても腰の痛みが強い
  • 時間が経つにつれて痛みが悪化している
  • 足やお尻に痛み・しびれがある
  • 足に力が入りにくい
  • 排尿しにくい、尿が漏れるなどの症状がある
  • 発熱を伴っている
  • 原因不明の体重減少がある
  • 転倒や尻もちをついた後から腰が痛い
  • 高齢になってから突然強い腰痛が出た
  • がんの治療歴がある
  • 痛みが長期間改善しない

日本整形外科学会も、安静にしていても改善しない腰痛、徐々に悪化する腰痛、発熱、下肢のしびれ・筋力低下、尿漏れなどを伴う場合には、放置せず速やかに整形外科を受診するよう勧めています。

特に足の麻痺や排尿・排便の異常を伴う場合には、早急な診察が必要になることがあります。

朝の腰痛を和らげるためにできること

重大な病気が疑われない腰痛であれば、日常生活の工夫で症状が改善することもあります。

起き上がるときはゆっくりと

朝起きてすぐに勢いよく上体を起こすのではなく、まず横向きになり、腕を使いながらゆっくり起き上がるようにしましょう。

起きてすぐに無理な運動をしない

朝起きた直後は体がこわばっています。

いきなり前屈したり、強いストレッチをしたりするのではなく、まず室内を歩くなど、軽く体を動かすことから始めましょう。

日中も適度に体を動かす

腰痛があるからといって、長時間じっとしていることが必ずしも良いとは限りません。

腰痛の状態に合わせて、無理のない範囲で日常生活を続け、腰を支える筋肉を維持することも重要です。

慢性腰痛では、運動療法が治療の選択肢の一つになります。

「朝起きると腰が痛い」を放置しないことも大切です

朝の腰痛は、寝具や睡眠中の姿勢など、比較的軽い原因によって起こることもあります。

しかし、

「最近、毎朝腰が痛い」

「以前より痛みが強くなってきた」

「足のしびれも出てきた」

「起き上がるのがつらい」

という場合には、腰椎の病気などが原因となっている可能性があります。

また、高齢の方では骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折など、早めの診断が必要な病気が隠れていることもあります。

「年齢のせいだから仕方ない」と我慢し続けるのではなく、症状が続く場合は一度整形外科で相談してみましょう。

港区・高輪で腰痛にお悩みの方へ

当院では、整形外科専門医が腰痛の診察を行っています。

腰痛の原因は、筋肉や関節の問題から、椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、脊椎圧迫骨折などまでさまざまです。

症状を詳しく確認したうえで、必要に応じて検査を行い、患者さん一人ひとりに適した治療をご提案します。

また、

「腰が痛くてクリニックまで行くのが難しい」

「高齢の家族を病院に連れて行くのが大変」

という方には、訪問診療・往診という選択肢もあります。

さらに、症状によってはオンライン診療でまずご相談いただくことも可能です。

腰痛でお悩みの方は、一人で我慢せずお気軽にご相談ください。

まとめ

朝起きたときの腰痛には、

  • 寝ている間の姿勢や寝具
  • 腰周辺の筋肉のこわばり
  • 腰椎の加齢変化
  • 椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症
  • ぎっくり腰
  • 骨粗しょう症による脊椎圧迫骨折

など、さまざまな原因があります。

特に、しびれ・筋力低下・発熱・排尿障害・突然の強い痛み・徐々に悪化する痛みなどがある場合には、早めに整形外科を受診しましょう。

「朝だけだから大丈夫」と決めつけず、症状が続く場合は一度専門医に相談することをおすすめします。

港区・高輪で腰痛の診察をご希望の方は、高輪ホームペインクリニック・整形外科までご相談ください。オンライン診療や、通院が難しい方への訪問診療・往診にも対応しています。

※本記事は一般的な医学情報を提供するものであり、個々の患者さんの診断・治療に代わるものではありません。症状が強い場合や、しびれ・筋力低下・排尿障害・発熱などを伴う場合は医療機関を受診してください。

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